研究をしています。
今回の記事は『Google社が使う社員の幸福度を向上させる報酬制度』に関する記事になります。
会社のボーナスを①現金でもらう、②同等金額の経験(旅行など)でもらう場合、どちらの方が満足度が高いと思いますか。
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結論から言うと②番になります。
Google社はこの事に関する実験を行い、実際に報酬として②番を取り入れています。
Google社が使う社員の幸福度を向上させる報酬制度
Googleとは
Google社は現在、GAFAと呼ばれ、Apple社、facebook社、Amazon社と肩を並べるアメリカのIT企業になります。
社員のやる気向上させるために、食事を無料にしたり、健康管理を行ったり、
企業価値を向上させるためには、業務時間の2割を自由な研究に使う「20%ルール」と言う独特な試みを行っています。
以上のような試みを行っているGoogleが『幸福度に関する調査』を行いました。今回は、その調査についてお話をしていきます。
Google社の調査
まずはじめに、Google社は以下の調査をしました。
結果はこうなりました。
現金>経験
→約15%も多くの方が現金を選びました。
Google社が行った調査では、社員は経験をするよりも現金の方を望みました。
Google社の実験結果
そこでGoogle社は2つのグループに分け、どちらのグループが幸福度が高まるのかを実験しました。
①報酬を現金でもらうグループ
②報酬を経験(旅行など)でもらうグループ
結果はこうなりました。
現金<経験
→楽しさは約28%も高く、じっくり考える機会が約15%も高いと言う統計結果が取れたのです。
5ヶ月後に取ったアンケートでは約30%もの人が現金による報酬より経験による満足感を感じていたのです。
つまり、『経験による報酬は記憶に残る影響』を与えていることがわかったのです。
経験による報酬は現金による報酬に比べて、社員のやる気を向上させ、生産性向上も高いのです。
なぜ経験が報酬に向いているのか
ここで考えなくてはいけないポイントは
なぜ現金よりも経験の方が社員のやる気などを向上させるのか。
ここがかなり重要な論点ですよね。
結論から言いますと、
そこには『人間の受け止め方』が関係しているのです。
認知機能
現金の価値は、
認知機能で判断されてしまいます。
具体的には、①(現金による報酬)は給料と比較がされ、またその報酬で何が買えるのか、
新車が買えるのか、贅沢品の恩恵を受けることができるのかなど、
①はこのような判断がされてしまいます。
つまり、人間は頭で計算したり、考えていることは記憶から薄れるのが早いのです。
感情機能
それに比べて、②(経験による報酬)は感情的な反応を起こします。
実際にGoogle社ではハワイ旅行に行くなどをしたみたいです。
このことで、社員は頭ではなく、その時の心、つまりは感情でその経験を記憶します。
するとその経験は現金に比べて満足感が大きく、しかも長い時間継続するのです。
Google社は実際にこのような実験をし、実際に経験による報酬を多く整備しているみたいです。
ハウスマネー効果
あるものを買い物しようと行った時、たまたまセールをしていて安く沢山のものの買い物が出来、その浮いたお金で豪華なお食事をした経験などはありませんか!?
人は損失することに関して消極的ですが、思いがけず又は予想外に利益を得た場合、
あなたは損失回避の特性を失い、無駄な買い物を行ってしまう可能性が高いです。
このことを『ハウスマネー効果』と言います。
ボーナス後は、ハウスマネー効果を使ったマーケティングを行なっているお店がたくさんあるので注意して買い物をしましょう。
まとめ
以上が、Google社が行う報酬制度になります。またGoogle社は例外的な成績を収めた社員には自社の株式を与えるなどの報酬を用意しています。
「違ったことを試し、どのようなことが社員にとってプラスになるのかを常に考えているGoogle社も私たちは見習わなければいけないのかもしれません。」
今後、行動経済学に関する記事をたくさん書いていきますので、為になると思った方はこちらの記事をSNSにシェアしてください。
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